■サデ21 Sadeh21

■振付:オハッド・ナハリン,舞団:バッドシェバ・ヤング・アンサンブル
■NHK・WEB,2021.7.19-(パリ・シャイヨー劇場,2018.10.27収録)
■一人から二人そして複数人へと舞台は膨らんでいく。 動きはスローモーションを混ぜて変化をつけていく。 衣装と照明は中間色を配して振付に寄り添っている。 ダンサーの動きをみていると静かな喜びが湧き起こってくるわね。
輪になったり整列したり・・、でも憂鬱さも感じられる。 パレスチナ人との軋轢が日常化しているイスラエル世界を表現しているのかしら? 叫び声が聞こえ幕切れには壁から飛び降りたり・・、この政治状況に打つ手がないと言っているようにもみえる。
バッドシェバ舞踊団若手クラスのダンサーらしい。 近頃では珍しい男性たちの毬栗頭はこの舞踊団の特徴ね。 彼らが黒の女性用衣装をまとっての場面は唯一劇的だったはず(映像のため効果がみえない)。 これはユダヤ教徒の服装と関係があるのかしら?
ナハリンらしい、そして充実した舞台だった。