■マクベス

■作:W.シェイクスピア,翻訳:佐藤史郎,演出:V.ベリャコーヴィッチ,演出補:O.レウシン,出演:能登剛,神野美鈴ほか,劇団東演
■シアタートラム,2019.3.24-4.7
■舞台に回転する大きな門が4つあり王や兵士などが入退場する流れるような動きがなんとも素晴らしい。 しかも門が劇場の欠点である凸型舞台を隠すからとても広く感じられる。 申し分のない舞台美術だわ。
役者の喋る台詞は癖のない訳で分かり易く耳に届く。 そして幕開きの戦闘の語りや後半のマクダフがマルカムを説得する場面などが詳細で他とは違った感じがする。 しかも5人の魔女はほぼ出突っ張りなの。 上半身裸でマスクを掛けて背景で踊り続ける。 マクベスは魔女の言うままに動く影法師。 上演2時間半弱の場配分も均衡がとれていて丁寧な舞台に仕上がっていたわよ。
ところで舞台の数か所を照らすスポットライトをみて思い出したの。 1990年5月、渋谷パルコで「ハムレット」を観たときのことを。 それはスポットが当たっている箇所に役者が後から入る形を取る。 今回は全体照明との差が小さいのでスポット力はあまり感じられなかった。 舞台のリズムをそれでも支えていた。 リズムある舞台は、特にシェイクスピアの作品では必須よ。
*劇団東演創立60周年記念,第155回公演
*モスクワ.ユーゴザパト劇場提携
*劇場サイト、https://setagaya-pt.jp/performances/201903mcbeth.html
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