■Das Orchester

■作.演出:野木萌葱,出演:西原誠吾,松本寛子,小野ゆたか他,劇団:パラドックス定数
■シアター風姿花伝,2019.3.19-3.31
■昨年上演の「Nf3Nf6」に続いてナチスが登場。 しかも組織の対決が前面に出る話なの。 組織とは楽団(たぶんBHh)とナチス(NSDAP)。 そして指揮者(たぶんW・フルトヴェングラー)と宣伝相(たぶんJ・ゲッペルス)を頂点にして芸術集団と国家の関わりについて論じられていく。 「たぶん」と書いたのは歴史上の名前が舞台に登場しないから。 演出家の作品イメージ、「妄想炸裂、史実折衷、力技捻伏、切味抜群、過剰台詞、・・」はどれも面白く受け取れた。 でもナチス権力が傲慢すぎて組織の対等性が崩れていく過程は粗すぎる。 それでも「権力に抗う人間がそれを乗り越えてゆく姿」はバッチリ観客に届いたわよ。
*パラドックス定数第45項
*CoRichサイト、https://stage.corich.jp/stage/98892