■ふいご少年と煙玉少女

■演出:白榊ケイ,振付:山本萌,白榊ケイ,舞踏:松本拓也,山本瑠衣ほか,舞団:金沢舞踏館
■日暮里.d-倉庫,2019.3.15-16
■幕開きのダンス場面は十分に堪能できました。 シンプルで古びた白シャツと黒七分ズボンで踊るダンサーたちをみていると至福の時がやってきます。 それは自然と裸で接する喜びや驚きとでも言うのでしょうか。 細かい動きや仕草は無心に遊んだ子供時代を思い出させてくれます。 床にごろりと転がる時の形はお見事。 遠雷を含め虫音のような電子音が効いています。
作品は8章前後から成り立っているようです。 そこでは少年少女たちがかって見た大人=他者が登場する。 気に入った場面は2章?の婆らしい独舞です。 静かに登場しほぼ何もしないで退場したのですがその動きは何者かを感じさせてくれました。 しかし多くの場面が現実から逃げるように粘っこさがありません。 少年少女を含め情報社会の申し子のようです。 オドロオドロしている場面もありますが芯はサッパリしている。 終章に再び少年少女が登場して幕が下ります。 客席は若い女性が多いですね。 現代舞踏の一つの流れを感じ取ることができました。
*土方巽没後30周年記念作品(2016年)
*館サイト、http://www.spacelan.ne.jp/~butohkan/index2.html
*「このブログを検索」に入れる語句は、 山本萌