■なのはな

■原作:萩尾望都,演出:倉田淳,出演:明石隼汰ほか,劇団:スタジオライフ
■東京芸術劇場.シアターウエスト,2019.2.27-3.10
■フクシマの避難先で暮らす主人公の小学生ナホは1986年のチェルノブイリ事故を授業で知ります。 家に帰ると父はバーチャンの使っていた手回し種蒔器をナホのために汚染された家から持ち帰りたいと言い出す。 ・・。 そして、いつの間にか彼女はチェルノブイリにワーブしそこで女の子に出会う。 彼女が持っていたのは小さな手作り人形。 ナホはそれを受け取らなかった。 ・・。
終幕に近づくにつれ、これらの話が全てナホの祖母婆チャンに繋がっていくストーリーには感動します。 それは時間を後戻りするような、幾つもの小さな謎が解けていくような、微かな眩暈のするストーリーです。
途中歌唱が入るのも舞台を豊かにしている。 役者たちの喋り方や動きは素人のようですが、これが原発事故をリアルに思い出させます。 被害者たちへの鎮魂に真摯に向き合う姿がみえる。 同時に舞台を観る喜びが押し寄せてきます。 上演時間は1時間でしたが充実した時を過ごせた喜びが残りました。 そして作品名が何故「なのはな」なのか、曲名が「アララ」なのかも。 ALARA♪ALARA♪ALAALARA♪
*劇団サイト、http://www.studio-life.com/stage/nanohana2019/
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