■私は、マリア・カラス

■監督:トム.ヴォルフ,朗読:ファニー.アルダン
■Bunkamura.ルシネマ,2018.12.21-(フランス,2017年作品)
■マリア・カラスが・・、飛行機のタラップを昇り降り、パーティで笑顔をふりまき、車を乗り降り、カーテンコールで挨拶をして、記者に取り巻かれ、・・捨てた断片フィルムをかき集めたような映画にみえるわね。 そのうえテレビインタビューはテレビ画面をそのまま撮影している。
その映像の上に彼女の歌唱を被せているの。 映像と音声の多くは切り離されている。 しかも風邪で公演キャンセル、METでの突然の解約、オナシスとの出会などスキャンダルを前面に出すから女性週刊誌を読んでいるみたい。 
それでも「百戦錬磨の女」マリア・カラスだからツマラナイ映像でもオーラが輝く。 彼女の生き様が迫ってくるの。 インタビューから普通の結婚生活に憧れを抱いていたのがわかる。 54歳で亡くなっているけど最後の数年は70歳に見えてしまった。 やはりジャッキーとオナシスの電撃結婚が影響したと思う。 未使用フィルムは「公」より「私」の顔がポロッと現れる。 この作品の面白いところよ。
*「マリア・カラス伝説のオペラ座ライブ」(フランス,1958収録)
*「マリア・カラスの真実」(フランス,2007年作品)
*作品サイト、https://gaga.ne.jp/maria-callas/