■紙の花たち

■作・演出:中村匡克,劇団:スポンジ
■「劇」小劇場,2015.9.2-6
■小豆島の古びた旅館が舞台。 真面に暮らしている女主の元にAV女優の姉が戻ってきて一悶着おこします。 人生のどこかでボタンを掛け違えてしまうことはあるが、社会はこの掛け違えを御破算にさせてくれない。 息苦しい日常を異様な雰囲気で表現していきます。 時々劇的に盛り上がる。 急に役者を紹介したり激しく歌い踊りだしたりします。 日常世界の割れ目を意識する舞台です。
しかし姉が途中からまじめになり舞台は活気がなくなります。 人間の弱さが出たのでしょう。 そして妹が姉の乱れた生活を羨ましいと言いだし姉は妹のまともな人生を羨み幕が下りる。 これで尖がっていた芝居がまるくなってしまった。 どっちへ転ぶか難しい芝居ですね。 異様世界から戻らず吹っ飛んでしまうのも捨てがたいのですが。
*CoRichサイト、https://stage.corich.jp/stage/67280