■女中たち

■作:J・ジュネ,演出:中屋敷法仁,出演:矢崎広,碓井将大,多岐川裕美
■シアタートラム,2015.7.11-26
■若い女性が9割以上とは・・。 これだけ観客が片寄ると芝居の面白さも偏ってしまいそうね。 客席は三方にあり舞台は枠だけの棚に囲まれているの。 棚の上半分は幕の代わりに天井へ上がる仕組みよ。 軽い硬さがあって物語を引き締めている。
この日は姉のソランジュ役が矢崎広、妹クレールが碓井将大。 田舎からでてきたばかりの女中たちでぎこちない動きが面白かった。 でも早口や声の高い場面ではソランジュの科白が少し濁ってしまう。 ゆっくり確実に喋ってもいいとおもうけど。
そして似た者同士の姉妹は裏側がまだ熟成していない。 演出家は覗き見を楽しんでもらいたいと言っていたけど少し青いわね。 女主人との落差があったのも一因。
雑音のような低演奏や照明の色が心理面を巧く表現していた。 どちらも姉妹を支援していてよかったわよ。 棚下に並んでいたライトは目障りだったけどね。
*劇場サイト、https://setagaya-pt.jp/performances/20150708-2253.html