■ばらの騎士

■作曲:R・シュトラウス,指揮:S・シュルテス,演出:ジョナサン・ミラー,出演:A・シュヴァーネヴィルムス,J・リン,S・アタナソフ,C・ウンターライナ,A・ブリーゲル
■新国立劇場・オペラハウス,2015.5.24-6.4
■なかなかの演奏だった。 ウィーン風緊張感もあったわ。 指揮者が良かったのね。 元帥夫人の「物思い」が後々まで漂っている舞台だった。 この二人が今日の主役よ。 そして壁厚のある美術構造はこの劇場にとても合う。 浮かんでいる天井の断片にも「時の移ろい」が見える。
オクタヴィアンが少し子供っぽい。 ズボン役は観客が持っている思いの落差が出てしまうから大変ね。 夫人やオックス男爵との精神的な断絶がありしっくりこない。 ドイツ語のせいもあるかもね。 日本人歌手たちも溶け込めない。 硬さのある写実感がでてしまっていたわ。 パーフェクトを狙うのは大変。 演奏と歌唱を堪能したから良しとしましょ。
*NNTTオペラ2014シーズン作品
*劇場サイト、http://www.nntt.jac.go.jp/opera/performance/150524_003709.html