■カヴァレリア・ルスティカーナ  ■道化師

■東劇,2015.5.23-29(MET,2015.4.25収録)
■カヴァレリア・ルスティカーナ
■作曲:P・マスカーニ,指揮:F・ルイージ,演出:D・マクヴィカー,出演:M・アルヴァレス,E=M・ヴェストブルック,G・ギャグニッサ
■四方が壁に囲まれた暗くて大きな室内に椅子と机が置いてあるだけの簡素な回り舞台。 貧しい衣装だけがシチリアとわかるの。
夫が昔の恋人と付き合っているけど、妻の陰口で恋人の夫と決闘になり夫は殺されてしまうストーリよ。 曲に伸びと力強さがあって愛憎物語に崇高さを与えている。 指揮者は感情まで表現していると言ってたけどそこまで分からなかった。 ヴェストブルックは少し違和感があったわ。 シチリアとは違う北欧の暗さが漂っていたからかもしれない。
間奏曲は有名だけど舞台は間が抜けたみたい。 主役を除いて余計な動きが多過ぎる。 でも決闘で幕が閉じるから少しくらい転んでも様になる作品ね。
■道化師
■作曲:R・レオンカヴァッロ,指揮:F・ルイージ,演出D・マクヴィカ,出演:M・アルヴァレス,P・ラセット,G・ギャグニッサ
■床一面に広げられた道具類には圧倒されてしまった。 ネッダは洗濯桶で下着を洗っているんだから凄い。 でもP・ラセットは絵になっていたの。 ヴェリズモの前にネオリアリズモを思い起こすような風景だわ。
妻が浮気をしたので、劇中劇の浮気場面で道化役の夫は妻役の妻を本当に殺してしまう・・。 この劇中劇が曲者なの。 面白い、でも漫画ね。 劇中劇だけが宙に浮いてしまった。 落差を出して最後のセリフを劇的にしたかった? 演出家D・マクヴィガの意図はわからない。 NNTT(2014年)と比較してもMETは混乱している。
*METライブビューイング2014作品
*作品サイト、http://www.shochiku.co.jp/met/program/s/2014-15/#program_10