■ひとよ

■作・演出:桑原裕子,劇団:KAKUTA
■ザスズナリ,2015.5.21-27
■喪服姿が登場する作品を観るのは久しぶりです。 でも初演が2011年だと知って納得しました。 当時はどの劇団も喪服姿の舞台が多かった。
劇団員に合わせているせいか登場人物に重複が多い。 稲村家族と零細タクシー会社の組合せも驚きです。 そのうえ二つも殺人事件が入っている。 食べる場面が多いのも頂けない。 しかし散乱するストーリーと役者たちを束ねていく力のある舞台は面白い。
演出家も登場しましたが顔を知らなかった。 最初は母親こはるだとおもっていましたが、後でチラシの配役を見たら姉園子でした。 嬉しい誤認ですね。 というのは演出家の演技には劇団をどのようにしたいかが滲み出ているからです。 会場雰囲気からも馴染みの客が多そうですね。
この劇団は5年前に一度観ています。 実はホームドラマ系は好きではないので避けていました。 日本風ダイニングルームが舞台にあると現実に引き戻され気が滅入ってしまうからです。 この作品もそうでした。 ですから現代女性演出家の作品は慎重に選んでしまいます。 今回はいろいろと興味を持って観てしまいました。
*劇団サイト、http://www.kakuta.tv/hitoyo2015/