■蒼の乱

■作:中島かずき,演出:いのうえひでのり,出演:天海祐希,松山ケンイチ,劇団☆新感線
■丸の内東映,2015.5.9-(2015.5.9収録)
■出だしは台詞も動きも下手な散文を読んでいる感じです。 でも馬や草原の話は楽しかった。 野田秀樹の「キル」を思い出してしまった。
はたして蒼真が将門御前と名のった場面からが素晴らしい。 一転して劇的ある韻文のようになった。 そして終幕まで一直線です。
祭り事の妙味が生きていました。 朝廷派や将門派・蝦夷派、その派内での立場の相違も絡み合って面白い。 役者達の次の行動はどうすればよいのか? 相手を信じられるか? 観ながら真剣に考えてしまいました。
平将門小次郎は迷い裏切られて死んでゆく。 日本の権力者たちは約束を体系化できない。 しかし大陸から来た蒼真は体系としての契約を仄めかす。 小次郎の愛した草原と風を継いでいく蒼真の姿は解放感に溢れていました。
*ゲキXシネ作品
*作品サイト、http://www.geki-cine.jp/aonoran/