■風の吹く夢

■作・演出:赤堀雅秋,劇団:THE SHAMPOOHAT
■スズナリ,2014.9.10-23
■貧困生活の中で突然訪れる暴力的な言葉と身体、これに続く他者への凝視と一瞬時が止まったかのような間。 独特な緊張感ある舞台をいつもみせてくれます。 今回はしかしこの劇的場面が空回りしています。
食堂での詩人エマソンの語り、土木作業員宅での渋谷通り魔計画や子供の排便、スナックでのガイヤ理論、どれもボルテージがあがらなかった。 唯一緊張感があったのは五味宅の場面だけです。 これで流れが断片化されてしまい物語に力が入らない。 演出家の不調が原因ですか?
シャンプーハットは何回か観ていますが赤堀雅秋の顔を知りませんでした。 今回土木作業員で出演していたとは驚きです。 そういえば前の舞台でも登場していたのを思い出しました。 演出家が登場するのは珍しくありませんが役者としても迫力満点ですね。 彼の演技をみているとどのような演出をしたいのかがわかります。 チラシに解散するかどうか書いてありました。 もしそうならとても残念です。
*第29回公演作品
*CoRichサイト、https://stage.corich.jp/stage/58822