■ジャンヌ・ダルク-ジャンヌと炎-

■作:M・ヴィスニユック,演出:浅野佳成,出演:東京演劇集団風
■レパートリーシアターKAZE,2014.7.21-23
■丁寧に作られていて密度の濃い舞台だった。 衣装は安っぽいけど凝っている。 人形や影絵も登場して豊かな面白さがある。 中・高校生が対象だけあって親切な内容ね。 でも観客の年齢層がとても高くみえる。 肝心の中・高校生がいなかった。
旅芸人一行が昔のジャンヌ・ダルクを語り始めるからドキドキしちゃった。 一種の劇中劇ね。 こういうのに弱いのよ。 解説者も時々登場するの。 しかも人形も登場するから階層としては劇中劇中劇ね。 これも好きなの。 特に王太子が自身の人形を持って道化と遣り合う場面は楽しい。 複雑な構造だけど若い人に分かり易くする手段にもみえる。
ジャンヌの台詞が棒読みに聞こえたけど対象観客に合わせているのね。 大きな人形も同じかしら? 名前の通りレパートリー作品だけあってまとまっていた。
この作品はジャンヌが神と直接対話する純心な生き方が奇跡の物語と言われる所以だとおもう。 でも日本とフランスの中・高校生の受け止め方は違うはず。 キリスト教から遠い日本では信仰心より信念である「声を上げることの重要性」を強調することになったのね。
*劇団サイト、http://www.kaze-net.org/repertory_t/rep_jehanne