■五反田の夜

■作・演出:前田司郎,劇団:五反田団
■アトリエヘリコプタ,2014.7.22-27
■震災を受けてのボランティア団体「絆の会」のはなしです。 ガチガチの組織だと陰湿さが隠れてしまうのですが、このような中途半端な組織だとイヤラシさが特に浮き出てきますね。 誰が主導権を握るかが中心になるのでしょう。 これが地域政治にまで広がっていくのが舞台から感じ取れるのも楽しいですね。 
並行して後藤の弟と不動産事務員の女性とのデート話が進みます。 ある意味純真な行動にもみえます。 「絆の会」と表裏をなしています。 舞台に深みを与えています。 この二つを合わせて人の絆がなんとか回っているのでしょう。
この劇団は日本語のズレを強調するのが得意なはずですが今回はそれがありません。 人間関係もリアルさが漂っています。 「いつもは芸術っぽいのをやっていますが、芸術っぽくありません」とチラシにありましたが、このズレの無いことを言っているのでしょうか?