■デズデモーナ

作:岸田理生,演出:林英樹,出演:テラ・アーツ・フアクトリ
絵空箱,2014.6.17-20
朗読劇のようにセリフに集中できました。 役者は激しく動き感情を露わにする場面もあります。 でも喋り方が直裁でしかも白衣装のためか諄くありません。
「デズデモーナ」「歳月の恵み」「ダナイード」の三作品を幾つかにスライスして一つにまとめてあります。 スライス間に違和感はありません。 リズミカルな舞台でした。
父と母、父と子、祖父母、叔父・・、血の繋がりの中に死と生を詩的に演じていきます。 硬いオセローと緩い王の声の対比が面白かったですね。 雪・月・花も彩りを添えていました。
でも何か物足りない感じです。 言葉と身体の間に熟成感がない。 やはり三作品で密度が薄くなってしまったのでしょうか? サッパリ感はあります。 6月の気候に合う、気持ち良さの残る舞台でした。