■A LOUER/フォー・レント

■演出:ピーピング・トム
世田谷パブリックシアタ,2014.2.17-18
血色の緞帳と市松模様の汚れた床を見て胸がドキドキしました。 異様さはありますが違和感が伴う舞台です。 でも感動は少ないですね。 寄せ集めのような流れが高揚感を遠ざけています。 そして場面間の繋ぎ方が荒いからでしょう。
役者たちのドタバタ動き回る軽喜劇調が悪夢への入口を閉ざしています。 ダンサーたちのクニャクニャ踊りは大したものですが、やり過ぎです。 でも最初に登場した召使の踊りや日常の身振りはキレも存在感もあって参りました! 女優二人もいいですね。
歌う場面が数回ありましたがこれも素晴らしい。 世田谷住民たちも抑えが効いていました。 材料は揃っているのに大事なモノをポロッと落としてしまったような、もったいない感じがする舞台でした。