■蝶たちのコロナ

演出:笠井叡,出演:天使館
国分寺市立いずみホール,2013.9.19-20
羽衣を着て蝶のように舞うオイリュトミーを時々観たくなる。 なぜなら疲れた身体と精神が癒やされるからだ。 今回はダンサーが詩「遺された黒板絵」を朗読し他ダンサーが踊る構成である。 オイリュトミーでの朗読舞は初めて観る。 宇宙の言葉と身体の結合を表現しているようだ。 18章の詩の朗読とピアノ・チェロの演奏7章がうまく混ざり合っている為、言葉と音楽の相乗効果がでていた。 鯨井謙太郒の長身を生かしたダイナミックな踊りは素晴らしい。
この公演の観客は独特の雰囲気を持っている。 初めてのオイリュトミー公演で劇場に入った時の衝撃は忘れられない。 宗教に近い何ものかがあるようだった。 劇団「ミームの心臓」という公演の時も観客に独特の雰囲気があったことを覚えている。 これは宗教的ではない、ある種の静かさのようなものだった。 このように、場内をひとつとしてみた観客が年齢・性別・職業を越えた独特な雰囲気を持っているのに時々だが出会うことがある。