■美輪明宏ドキュメンタリー-黒蜥蜴を探して-

監督:パスカル=アレックス・ヴァンサン
東京都写真美術館,2013.8.31-
語りが仏語で驚いてしまったの。 監督をみたらフランス人。 しかもヌーベルバーグ初期の軽快なテンポを持っているわ。 これで「愛と闘いの記録」が薄まって三輪明宏を現代絵画のように浮かび上がらせている。
ゲイ文化は江戸時代までは嗜好という日常世界だった。 でも明治以降は国家がこれに介入してきた。 この闘いと支えてくれた人々との記録よ。
宮崎駿との対話場面があったけど、「ハウルの動く城」の魔女の顔は誰もが三輪を思い出してしまうよね。 同じように横尾忠則、北野武の対話があったら最高だった。 三島由紀夫や寺山修司はしょうがない。
三輪の凄いところはやっぱ中性の凄さだとおもうの。 男性や女性を演じていてもベースに中性という性を意識させてくれる。 これが長く活動できている秘訣かもね。
*作品サイト、http://www.uplink.co.jp/miwa/