■ジャンヌ

作:G・B・ショウ,演出:鵜山仁,出演:笹本玲奈
世田谷パブリックシアタ,2013.9.5-24
紅一点のジャンヌはとても初々しい。 比例して老人ばかりが目立ってしまった舞台ね。 司祭や貴族は<神の声→教会の声→自身の行動>を求めているのに、ジャンヌは<神の声→自身の行動>なの。 これが出過ぎると異端に取られる。 権力者は初めジャンヌを泳がせるけど、実績を出し続けるので恐怖を抱き異端にしてしまった。
チラシに「なぜ火刑台で死ななければならなかったのか?」とあるけど、悔い改めても終身禁固刑だと知ったから、が答えでしょ? なぜなら彼女の公式、<神の声→行動>が素直過ぎるのと同じだから。 想像力不足かな?
終幕、多くの登場者がジャンヌに詫びの頭を下げている場面も彼女の素直な純真さに敬意を表しているようにしかみえない。 これが「聖女ジャンヌ・ダルクの真実」かもしれない。