■もう一人のシェイクスピア

監督:ローランド・エミリッヒ,出演:リス・エバンス他
■(アメリカ,2011年作品)
構造が劇中劇中劇になっています。 一番外側が解説者の話の為忘れてしまうのですが終幕に再登場するので劇場で観ていた感覚に浸れます。 しかも劇場背景のあるテロップではカメラ位置が座席と同じなので尚更です。
劇中劇と劇中劇中劇はシェークスピアの時代とその舞台ですので並列です。 その芝居は「ヘンリー五世」「ロミオとジュリエット」「十二夜」「ジュリアス・シーザー」「マクベス」「ハムレット」「リチャード三世」です。 ほんの一場面の十数秒間ですが印象に残る舞台です。 詩では「ヴィーナスとアドーニス」。
物語の流れは時間を小刻みに過去に戻す方法を取るため複雑にみえます。 歴史ミステリーの付録のようなものでしょう。 当時のロンドン風景の映像は申し分ありません。 政治の比率が大きく占めていましたが、戯曲創作との関係も滑らかで十分楽しめました。
*映画comサイト、http://eiga.com/movie/56750/