■ファルスタッフ

■作曲:G・ヴェルディ,指揮:D・オーレン,演出:D・ピトワゼ,出演:A・マエストリ,A・ルチンスキ,P・ファナーレ,,パリ・オペラ座
みゆき劇場,2013.6.28-7.11(パリ・オペラ座収録)
喜劇の場合は全体の良し悪しが決め手になるようね。 悲劇なら悲劇だけが良ければ結構納得しちゃうでしょ。 インタビュで歌手たちもこのことを心配していた。 少しギクシャクしていたけど、結果としては及第点かな。 でも舞台美術は最悪ね。 平面的だし部屋の外と内の区別もつかない。 音響もボリウムが有り過ぎてだめ。
マエストリはファルスタッフとして生まれてきたと言ってもいいくらいね。 「人間は生まれつきの道化」。 「この世は冗談」。 これらのセリフはヴェルディが歳を取った証拠。 これでなければ人間長生きできないもんね。
話はかわるけどポランスキー「初めての告白」を観て来たわ*1。 「墓場に持っていく作品は?」 「戦場のピアニスト」。 あの時の記憶は戦後の全てを超えるものがあるのね。
*1、母よ、父なる国に生きる母よ」(ヴロツワフ・ポーランド劇場,2013年)
*パリ・オペラ座ライブビューイング作品