■怪談牡丹燈籠

演出:戌井市郎,出演:片岡仁左衛門,坂東玉三郎,中村錦之助,上村吉弥,片岡愛之助,中村七之助,坂東三津五
東劇,2013.3.16-5.10(歌舞伎座,2007.10収録)
新三郎とお露、源次郎とお国、半蔵と小峰の3つのペアが出来事を結び合わせながら展開していくところが芝居の面白さです。
初めは幽霊が登場しますが、人を殺した罪の意識の想念が幽霊の為か後半は登場しません。 そして殺人は新三郎を除きすべて衝動的です。 このため無意識に近い後悔の念が舞台に積もっていき物語に深みを増します。 それでも殺人が止まらない。
罪を背負ってでも人が生きていこうとするどうしようもないところが表れています。 というか作品の持つ凄さです。 ところで二幕の半蔵と小峰の夫婦喧嘩は突っ込みがあり面白かったですね。 コクのあるコーヒーを飲んだ気分でした。
*シネマ歌舞伎第9弾作品