■フランチェスカ・ダ・リミニ

■作曲:R・サンドナーイ,指揮:M・アルミリアート,演出:P・ファッジョーニ,出演:E=M・ヴェストブルック,M・ジョルダーニ
新宿ピカデリー,2013.4.13-19
音楽も歌唱も煌めく感じがして独特な雰囲気が有るわね。 情緒的描写が強いけどコクがない。 ヴェストブルックが印象派と表現していたけれどこのコクの無さを言ったのではないのかしら? 印象主義でもなければヴェリズモ・オペラでもないはず。 ところでフランチェスカはベアトリーチェ、パオロはダンテ自身なの? 物語を追っているとそのように見えてしまうわ。
一幕は高音域も多く面白い舞台だった。 少女漫画をそのまま成長させたような舞台のよう。 しかし二幕は戦場、三幕は牢屋と風景が飛びすぎる。 そして舞台装置を凝った割りには効果が出ていない。 27年前の装置を使ったからこうなったのね。 ザンドナーイも終幕に行くほど平凡になっていくし、ジョヴァンニの醜さや復讐も時代遅れの感がある。 これで盛り上がらない。 でも上演の少ない作品を観るといろいろ考えてしまうから後の楽しさが長続きするわね。
*METライブビューイング2012作品