■温室

■作:ハロルド・ピンター,演出:深津篤史,出演:高橋一生,小島聖,山中崇,段田安則
■新国立劇場・小劇場,2012.6.26-7.16
■赤の家具が周囲の黒に映えて素晴らしい。 客席が両端に分かれていてなんと回り舞台なの。 照明は立体感ある白系で場内の無機質に膨らみを与えている。 幕が上がり直ぐに浮かんだのは「1984年」と「イワン・デニーソヴィチの一日」。 ムム!天井にスピーカもある。 所長ルートも他の人物も管理を意識した裏があるネアカのような喋り方をする。 床が回ると違った角度で役者をみるから無機質な背景とマッチして不思議なしかも目眩のする舞台が現れるの。 カッツ嬢もセクシーで素敵ね。
でも専門職員と一般職員の違いを強調しているのに背景の組織自体がよくみえない。 専門職員がギブスを除いて殺されてしまった?のもよくわからない。 国家行政の硬直した組織と働く職員の私利私欲の滑稽さを描いているのはわかるけど。
サンタクロースの仮面はジャック・ニコルソンのホラー気分があったし、緊張感ある美しさと意味不明のストーリーがピタリと一致した舞台で面白かったわ。 それにしてもピンターは何を考えてるの? ベケットに社会性をプラスした感じね。 
*劇場サイト、http://www.nntt.jac.go.jp/enjoy/record/detail/120626_004844.html