■職業◎寺山修司

■演出:鹿島将介,出演:重力/NOTE
■STスポット,2012.7.20-23
■狭い舞台に7人もの役者が登場します。 でも台詞や動きは分担され、役者の多くは前にかがんでいるので混んでいるようにみえません。 マイクを持って時々喋ったり観客と視線を合わせるので前席の観客は騒々しかったはずです。
原作から寄せ集めた?台詞はとても練れています。 役者の発声も切れがあり、視線を観客に向けるのでついつい物語に引きこまれます。 舞台全体の印象はチェルフイッチュを硬くしたようです。
トイレで彼女を待っていた話、キャッチボールの話、覗き見や入院などなど寺山修司に関する話が続きます。 寺山修司の先入観濃度の差でずいぶん変わる芝居でしたが、観終わった時寺山というよりその時代の風景を語っているような記憶が残りました。
この劇団は型を重視しているようにみえます。 セリフの喋り方、眼差しを含め動作などにある硬さが感じられるのはここから来ているのでしょう。 いろいろな試行錯誤をしているようにみえます。 これらが実ればより劇的な舞台が現前するはずです。
追記、今思い出しましたが俳優の涙の話もオナニーとの比較で面白かったですね。 それと照明担当?の片目黒眼帯も。
*劇場サイト、http://stspot.jp/schedule/?p=1645