■ガリレイの生涯

■作:B・ブレヒト,演出:森新太郎,出演:演劇集団円
■シアタートラム,2012.7.6-15
■剥げ落ちた汚らしい灰色の壁がとてもいいわ。 がらんどうでブレヒトの舞台にピッタリね。 ところでガリレイの科白で理性や真理の言葉が多過ぎなかった? 少し耳障りだったわ。
なぜキリスト教から西洋科学が発生したのか? それは「預言者の言葉の絶対的な性能を研ぎすませたから」。 先日読んだ「ふしぎなキリスト教」よ。 舞台のガリレイは言葉が偏りすぎているわ。 だから神学者や元老院との口論に勝てない。
しかもガリレイは舞踏会に仮面を持ってこないの。 最低だわ。 葡萄酒やチーズが好きだったのが唯一救える所ね。 元老院はこの二つはよくみているものよ。 最初からガリレイは首根っこを掴まれているのがわかる。
終幕アンドレが訪ねてきた場面は今までのガリレイとは違う。 チラシに「広島原爆投下で急遽改筆」とあるけど変更はこの部分じゃないのかしら? でもブレヒトはガリレイこそキリスト教の新しい神学者だったのを知っていたはずだけど・・
*劇場サイト、https://setagaya-pt.jp/theater_info/2012/07/post_285.html