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■ハムレットマシーン2023

■作:ハイナー・ミュラー,演出:岡本章,出演:岡本章,櫻間金記,劇団:鍊肉工房 ■上野ストアハウス,2023.10.4-9 ■何も無い舞台だ、が客席近くにディスプレイが床に寝かせてある。 水が流れている映像?・・泡がゆっくり動いている。 暗いなか岡本章が蠢き科白を発する。 「・・ハッ、ハッ、ハムレットダッタ!」。 独特な発声が劇的さを呼び込む。 そして能面姿の櫻間金記がウェディングドレスに着替えてオフィーリアに・・。 弦で空間を切り裂く音、鼓の響き。 緊張感漂う舞台だ。 コラージュ作品だが台詞がビシビシと伝わってくる。 社会主義時代東欧の動乱も記憶に浮かぶ。 演出家の挨拶文に・・ 1.言葉を再構成し朗唱にして身体に語らせた。 2.美術で無の時間、音楽で即興を重視し舞台を異化し続けた。 3。夢幻能を取り込んで成仏できない死者の声・姿を出現させた。 などなど。 この3点は巧く融合できていたと思う。 しかも背景をシンプルにしたので効果が高められていた。 先日観た「 アカイツキ 」と客層は同じだが男女比が逆転している。 今日は男性が7割か? ・・。 久しぶりに上野駅を散策する。 夏休みに田舎へ帰っていた時代を思い出してしまった。 *劇場、 https://storehouse.ne.jp/line_up.html *「ブログ検索🔍」に入れる語句は、岡本章 ・・ 検索結果は5舞台 .

■西埠頭/鵺

■作:ベルナール=マリ・コルテス/世阿弥,演出:岡本章,劇団:鍊肉工房ほか ■上野ストアハウス,2017.3.8-12 ■「かっ!・・」。 岡本章の最初の一声で鍊肉工房が戻ってきた。 「か・・な・し・み・・」。 「な・み・・だ・・」。 ダンサーと俳優のコラボらしい。 神経質な岡本の震える言葉、存在感ある笛田宇一郎・横田桂子、上杉満代の静かな身体に圧倒される。 「西埠頭」と「鵺」を交互に演じていく。 この二つの時代と場所が入れ替わる場面で劇的効果を強く感じる。 演劇に近い。 役者たちの身体が声に乗り舞台隅々まで拡張され伝わって来る。 岡本と笛田は少し力みすぎていたところがあった。 千秋楽で高揚したのかもしれない。 硬い単語もちらほら耳に残った。 作品の終わり方だが輪廻方式をとって最初の形に戻すとメリハリがでたと思う。 舞台芸術の面白さが十二分に出ていた。 15時半に終わったので「 シャセリオー展 」に寄り道する。 *劇団、 http://renniku.com/wordpress/wp/wp-content/uploads/2016/12/nishifuto_omote03.jpg

■盲人達

■作:モーリス・メーテルリンク,演出:岡本章,出演:櫻間金記,鵜澤久,清水寛二ほか,舞団:錬肉工房 ■神奈川芸術劇場・中スタジオ,2021.6.24-27 ■引率の老神父が急に姿を消してしまい盲人達が道に迷ってしまう話だ。 舞台は暗く8人の盲目達が蹲っている。 修道院生活が長いのだろうか? 黒っぽい頭巾を被っている。 床を這いまわり、照明がうっすらと射しはじめて顔が浮かび上がる。 彼らは置かれている状況を喋り出す。 それは神父から離れてしまったこと、落ち葉の匂い、海の風、波の音、そして眠り、空腹など、身体の内と外の観察を言葉にしていく。 神妙な雑談のようだ。 しかし声はしっかり、言葉もはっきりと伝わってくる。 詩になる前の言葉が集積していく。 そして立ち上がり、歩き回り、立ち止まる。 コロス劇である。 能のようで能ではない。 ゴトーを待っているようで待っていない。 起こるようで起こらない。 「死だけが、我々の中で生きる」、「死だけが、永遠のものだ」、「死の中では、誰も死なない」、・・。 終幕、すべての言葉はこの地謡の声に集約していくようだ。 動きは少ないが緊張感が途切れなかった。 科白は身近な語彙が多いがこのほうが身体に響く。 難しい語句は一瞬だが意味解析を脳に譲るためリズムが狂う。 中央に一人座って最後まで声も出さず身動きもしなかった人物が老神父だろうか? 舞台が暗かったので何とも言えないが・・。 良くまとまっている作品だ。 ブログを書いている今でも舞台の声が聴こえる。  *錬肉工房創立50周年記念公演 *劇場、 https://www.kaat.jp/d/moujintachi

■能楽堂二月「佐渡狐」「花月」

*国立能楽堂二月企画公演の下記□2作品を観る。 □狂言・佐渡狐■出演:山本則重,山本東次郎,山本則秀 □能・花月■出演:長島茂,則久英志,山本則孝ほか ■国立能楽堂,2022.2.23 ■大蔵流狂言師山本東次郎のプレトークで始まる。 父である三世東次郎の話、墓前の決意、空襲下の稽古、舞台での心得などなどを面白く聞かせてもらった。 トーク後の「佐渡狐」で佐渡の百姓を演じる。 「花月」は父子の再会物語である。 「小歌、曲舞、鞨鼓など室町時代の遊興がテンポよく構成されており・・」、しかも淡々とした流れで気持ちが良い。 再会も淡白である。 喝食姿の花月の存在感も緩まなかった。 もう少し若さを出してもよい。     二月プログラムに岡本章の文章が載っていた。 昨年観た「 盲人達 」の話だ。 「・・能楽師櫻間金記氏に能の居グセ演技<せぬ隙>のさらなる挑戦をしてもらった」とある。 老神父を思い出した。 この舞台は照明が暗すぎて効果が薄れてしまったように覚えている。 この演技は能や舞踏はもちろん現代演劇にも欠かせない。 <せぬ隙>の圧倒的存在美を舞台で楽しむことができれば最高だろう。 *劇場、 https://www.ntj.jac.go.jp/schedule/nou/2021/2137.html?lan=j

■春と修羅

■演出:岡本章,出演:鍊肉工房 ■赤坂レッドシアタ,2012.3.7-11 ■幕が開き真っ暗な舞台に微かな役者の姿を感じながらオノマトペを発するのを聞いていると言葉が生み出てくる瞬間に出会っているような感覚がおそってきます。 ・・しかし直ぐに七人のリズムある科白と動きには飛躍がありすぎる。   最後まで薄暗かったこともある。 途中ウツラウツラしてしまったようです。 だからこれ以上感想が書けない。 「まさに万物全てが消失した廃墟に不思議に浮遊する」感じで劇場を後にしました。 *劇団、 http://renniku.com/list/