■西埠頭/鵺

■作:ベルナール=マリ・コルテス/世阿弥,演出:岡本章,劇団:鍊肉工房ほか
■上野ストアハウス,2017.3.8-12
■「かっ!・・」。 岡本章の最初の一声で鍊肉工房が戻ってきた。 「か・・な・し・み・・」。 「な・み・・だ・・」。 ダンサーと俳優のコラボらしい。 神経質な岡本の震える言葉、存在感ある笛田宇一郎・横田桂子、上杉満代の静かな身体に圧倒される。 「西埠頭」と「鵺」を交互に演じていく。 この二つの時代と場所が入れ替わる場面で劇的効果を強く感じる。 演劇に近い。 役者たちの身体が声に乗り舞台隅々まで拡張され伝わって来る。
岡本と笛田は少し力みすぎていたところがあった。 千秋楽で高揚したのかもしれない。 硬い単語もちらほら耳に残った。 作品の終わり方だが輪廻方式をとって最初の形に戻すとメリハリがでたと思う。 舞台芸術の面白さが十二分に出ていた。 15時半に終わったので「シャセリオー展」に寄り道する。