■ルチア

■作曲:G・ドニゼッティ,指揮:G・ビザンティ,演出:J=L・グリンダ,出演:O・ペレチャッコ,I・ジョルディ,A・ルチンスキ,演奏:東京フィルハーモニー交響楽団
■新国立劇場・オペラパレス,2017.3.14-26
■エンリーコが思っていた以上に歌唱に伸びが有り舞台に厚みを付けていた。 エドガルドは青臭いところがあったけどもう少し熟せば最高かもね。 ストーリーが単純極太だから歌唱がすべて、これに応えて主人公3人は澄み切った響きで劇場の広さを良い意味で実感させてくれたわ。 狂乱の場も荒涼感が漂っていて一味違う感動が持てる。
スコットランドの海を強調した舞台美術だけど物語とは繋がっていない。 舞台装置交換場面での数分間の空白もリズムが狂うわね。 モンテカルロ劇場との共同制作のため回り舞台を選択できなかったのかしら。
指揮者ビザンティは歌手に顔を向ける場面がとても多い。 こんなにも上を向いて歌手にタクトを振る人も珍しい。 初めてのスタッフ、キャストが多い作品は驚きがあってとても楽しく観ることができる。 グラスハーモニカもあり満足度満点だったわよ。
*NNTTオペラ2016シーズン作品
*劇場サイト、http://www.nntt.jac.go.jp/opera/performance/9_007959.html