■能楽堂十月「酢薑」「巻絹」

*国立能楽堂十月定例公演の□2舞台を観る.
□狂言・和泉流・酢薑■出演:佐藤友彦,今枝郁雄
□能・金剛流・巻絹■出演:今井清隆,今井克紀,宝生常三ほか
■国立能楽堂,2024.10.9
■「酢薑(すはじかみ)」は酢売り商人と薑(生姜)売り商人が秀句を競い合う話。 互いに認め合い高笑いして終わるのが清々しい。
「巻絹(まきぎぬ)」は熊野本宮に絹を奉納し巫女が舞を舞う話である。 都から絹を運んできた男(ツレ)は遅刻をするが巫女(シテ)に助けられる。 その巫女は祝詞を上げ神仏を称えるが神々が憑依し激しく狂い舞う。 巫女の舞は見応えがあった。 ところでツレの男が目をつむり科白を喋っていたがこれは頂けない。 地謡ならともかく、舞台では役者は目を見開いたままでいるべきだ。 シテ面は「増女(ぞうおんな)」(近江作)。 気品のある白色が際立っていた。