■薄い紙・自律のシナプス・遊牧民・トーキョー(する)

■振付:山﨑広太,出演:セシリア・ウィルコクス,ベロニカ・チャング・リュー,松田ジャマイマ他
■シアタートラム,2024.10.12-14
■山崎広太が踊りながら登場し、郡司正勝との出会い、岡田利規の演劇について、脱身体へ向かうには、中動態とは、住んでいたブルックリンや映画人のこと、いま住んでいる蒲田の感想、イスラエル問題などなどを話す。 プレトークとプレダンスを合わせたようなものです。
次に5人のダンサーが踊り始める。 日常のヒト・モノ風景に触れる感情の揺れ、その身体感覚を言葉で表現し踊りながら喋る。 しかも多動性障害のような動きが振付に漂う。 この延長に山崎広太の特徴である登場と退場、つまり「立ち上がり消えていく」空間を作り出します。
観ながら2000年頃の舞台を思い返す。 当時はダンサーが<その空間>を横断する仕方が物理的だった。 舞台の上手から下手へダンサーは現れ消える。 25年経った現在は科白という詩的言語でダンサーは空間に残りながら現れ消える。 表現が複雑になったようにみえます。 面白い舞台でした。
上演時間は70分だったが10分ほど短縮してもよい。 詩が入ると緊張感が高くなるからです。 客席は多様性豊かでしたね。 残念ながら、アフタトークは都合が付かず聞けなかった。