■能楽堂六月「地蔵舞」「水無月祓」

*国立能楽堂六月定例公演の□2舞台を観る.
□狂言・大蔵流・地蔵舞■出演:山本東次郎,山本凛太郎ほか
□能・古本による・水無月祓■出演:浅井文義,大日方寛,山本則秀ほか
■国立能楽堂,2024.6.4
■「地蔵舞(じぞうまい)」は、旅僧が頓智を利かして宿に入り主人と酒を飲み舞を舞う。 後半、酒を飲み交わす所からが楽しい。 地蔵舞は初めて観たが歌詞も舞も面白い。
「水無月祓(みなづきばらえ)」は先日に観た「加茂物狂」と似ている話で混乱する。 男女の別れ場面、見知らぬ男同士の上京など写実的な流れが続く。 早い中入、また物着や中ノ舞もあり全体構成が変化に富んでいる。 囃子・謡に緊張感が出ていた。 シテの声も通っていた。 しかし男女関係が現実的なためか物狂いとしての舞いが豊にみえない。 能としての不思議世界が現れなかった。 シテ面は「孫壱(まごいち)」。