■天国への登り方

■作・演出:広田淳一,出演:一川幸恵,沼田星麻,榊菜津美ほか,劇団:アマヤドリ
■シアタートラム,2023.3.23-26
■深刻な舞台でした。 安楽死をテーマにしていたからです。 姉はALS症?妹は精神症? 二人は心身が参ってしまった? そこで彼女らは安楽死特区へ向かう・・。 家族と友人は慌てます。
安楽死の権利は成り立つのか? 自己決定しても過程には他者が入り込んでしまう。 殺人罪も浮上する? 医師たちが安楽死について議論するところが一つの山場です。 観客もそれに巻き込まれます。 姉妹が安楽死を選んだ理由を詳細に語らないのがミソでしょう。
この特区には狐が人間と暮らしているらしい。 狐たちは安楽死を支援しているようだが、しかし近代から作り上げてきた死についての社会制度をいちど棚に上げる存在者にもみえる。 狐をみて柔軟に考え直そうという気持ちが芽生えます。 終幕のダンスも固まった身体が解れました。
昨年亡くなった我らが映画監督J=L・ゴダールは安楽死を選んだらしい。 「・・彼は日常生活に支障を来す疾患を複数患っており、居住しているスイスで「判断能力があり利己的な動機を持たない人」に対して合法化されている「自殺幇助」(安楽死)を選択。 医師から処方された薬物を使用し亡くなったと伝えられている」(WiKiより)。 これを読んでも多くの問題があることは確かです。
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