■少女仮面

■作:唐十郎,演出:天野天街,出演:江戸伝内,結城一糸,丸山厚人ほか,劇団:一糸座
■赤坂レッドシアター,2023.3.17-21
■ゲッコウパレードに続き一糸座も観てきました。 一糸座は糸操り人形、つまりマリオネット劇です。
舞台は複雑な構造をしている。 腹話術師の人形はマリオネットではなくパペット、そして喫茶「肉体」の店員や水飲み男、それに甘粕大尉は、最後にパペットも、俳優が演じる。 しかもマリオネットの人形遣いは黒衣装だが途中に顔をさらす「出遣い」もする。 この複雑舞台を巧くまとめていました。
でも小さいマリオネットを凝視せざるを得ない。 俳優との身長・動作・表情の差に無意識が戸惑います。 観客はこの差を消し去る転換作業が必要になる。
その先に「・・唐っ風吹き荒ぶ、その唐っぽの、傀儡の王国に」観客も迷い込めます。 そして「・・特権的な唐だを張って、喉を唐して、ち唐の限り、唐元気を振り絞り」あのヒースを満州平原を彷徨い歩くことができました。 「」は演出家挨拶文から。
年季の入った役者が多かったですね。 これを含め凝り過ぎた舞台にみえました。 観客は20代以上だが男女・年代がバラけている。 珍しい。 当劇団贔屓筋の特長でしょうか?