■能楽堂三月「草紙洗小町」

*国立能楽堂三月企画公演は下記□2舞台を上演.
□狂言・和泉流・連歌盗人■出演:野村万蔵,野村万之丞,野村万禄
□能・金剛流・草紙洗小町■出演:金春安明,金春重芳,則久英志ほか
■国立能楽堂,2023.3.25
■今日は「うたと能楽」特集だが、遅刻をしてしまい狂言「連歌盗人(れんがぬすびと)」は見逃してしまった。
「草紙洗小町(そうしあらいこまち)」は小野小町や紀貫之の豪華顔ぶれが揃う。 ワキの大判黒主と子方の帝、ツレの朝臣や宮女を含めて9人の役者が舞台に並ぶと壮観だ。 小町と黒主の問答もリズムがあり聴き応えがあった。
プログラムに掲載の「草紙洗小町と歌合」(浅田徹)は楽しく読んだ。 小町と貫之は生きた時代が若干違うので出会いがなかったことは分かる。 小町が活躍した時期は短冊も歌合も未だ無かったようだ。 他に柿本人麻呂の歌や肖像画、あり得ない清涼殿での開催、万葉集の分類方法、・・等々おもしろい話で一杯だ。
そして盗作事件がテーマの為か、いつもとは違う対話的な感触を残した舞台だった。