■能楽堂九月「鶏泣」「自然居士」

*国立能楽堂九月定例公演の下記□2作品を観る。
□狂言・大蔵流・鶏泣■出演:山本秦太郎,山本東次郎
□能・観世流・自然居士■出演:片山九郎右衛門,福王茂十郎,福王和幸ほか
■国立能楽堂,2022.9.7
■鶏は鳴くのか歌うのか? 主人と太郎冠者は古歌でこれを競い合う。 「鶏泣(けいりゅう)」は<言葉争い物>と呼ばれるらしい。
観阿弥作の「自然居士(じねんこじ)」は将軍義満が絶賛している。 力強い舞台だ。 なんとしても子供を助けたい。 居士の意志の強さが現れている。 勧善懲悪チャンバラ時代劇をみているようだ。 後半は居士が舞、簓(ささら)、羯鼓(かっこ)の芸を披露してく。 これが剣劇にもみえる。 そして芸能も仏道修行と同等という思想に感心する。
ところで「自然居士」は正面席で観る作品だ。 正面に向かって演ずる場面が殆どだから。 いつもの脇正面を選んでしまったのは失敗。