■NHKバレエの饗宴2022

*以下の□7作品を観る。
■指揮:冨田実里,管弦楽:東京フィルハーモニー交響楽団
■NHK・配信,2022.9.18(NHKホール,2022.8.13収録)
□パ・ド・カトル Pas de quatre■振付:アントン・ドーリン,音楽:プーニ,出演:中村祥子,菅井円加,永久メイ,水谷実喜
□バリエーション・フォー・フォー Variations for four■振付:アントン・ドーリン,音楽:キーオ,出演:厚地康雄,清瀧千晴,猿橋賢,中島端生
□牧神の午後への前奏曲■振付:平山素子,音楽:ドビュッシー,出演:小尻健太,柴山紗帆,飯野萌子,フルート:高木綾子
□ウェスタン・シンフォニー■振付:ジョージ・バランシン,音楽:ケイ,出演:スターダンサーズ・バレエ団
□「ロメオとジュリエット」からバルコニーのパ・ド・ドゥ■振付:レオニード・ラヴロフスキー,音楽:プロコフィエフ,出演:永久メイ,ビクター・カイシェタ
□「ドン・キホーテ」からグラン・パ・ド・ドゥ■振付:マリウス・プティバ他,音楽:ミンクス,出演:菅井円加,清瀧千晴
□アンダンテ Andante■振付:金森穣,音楽:バッハ,出演:中村祥子,厚地康雄,バイオリン:小林美樹
■幕開き2作品「パ・ド・カトル」と「バリエーション・・」のダンサーを「ロメオとジュリエット」「ドン・キホーテ」「アンダンテ」にも出演させる構造になっている。 コロナ禍の都合もあったのだろう。 国内外で活躍しているダンサーをじっくりと見せてくれた。
アンドレ・ドーリンは初めて聞く振付家だ。 落ち着いていて、そこに豊かさもみえる。 ソロを重視しているが、でも全体への繋がりは雑だ。
気に入ったのは「ロメオとジュリエット」。 ビクター・カイシェタのダイナミックさと永久メイの繊細さが上手く調和していた。 それと「ウェスタン・シンフォニー」。 西部劇の酒場にいるような楽しい雰囲気がとても良かった。
「曲から入るタイプである」と「アンダンテ」の金森穣は言っている。 しかしバッハの選択はどうだろうか? 「・・二人のカラダは人生をかけた作品」とも言っている。 二人は名誉K中村祥子とオールマイティ厚地康雄のイメージが強い。 大人の厚い味は出ていたが、もう少し華麗な楽曲にして二人の人生をより肯定しても面白かったかもしれない。
*「ウエスタン・シンフォニー」は「Dance speaks」でも取り上げている。