■S高原から

■作・演出:平田オリザ,出演:島田曜蔵,大竹直,村田牧子ほか,劇団:青年団
■こまばアゴラ劇場,2022.4.1-24
■「静かな演劇」の初期に戻った雰囲気があります。 つまり身体がより自然に、とくに役者の手の動きが自然体に戻っていた。 静けさが科白の間ではなく身体の間に発生する。 舞台に雑音が感じられるのはこの為です。 科白の影響が抑えられている。
患者の恋人の友達が婚約を報告する場面がクライマクスでしたね。 患者が後ろ姿を押し通すことで盛り上げていました。
作者の挨拶文に「風立ちぬ」と「魔の山」を意識したと書いてある。 舞台には結核とは違う気分が漂っていました。 でもエイズは結核の替わりにはならない?、話が逸れますが。 同年初演(1991年)の「エンジェルス・イン・アメリカ」が過ってしまう人もいるでしょう。
それはともかく、この静寂感は最近の舞台とは違った面白さを持っていた。 新鮮でした。
*青年団第92回公演
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