■魔弾の射手

■作曲:ウェーバー,演出:カルルス・パドリッサ,指揮:クリストフ・エッシェンバッハ,出演:ベンヤミン・ブルンス,ジニーン・ド・ビック,アンナ・プロハスカ他,演奏:ベルリン・コンツェルトハウス管弦楽団
■NHK・配信,2021.10.10-(ベルリン・コンツェルトハウス,2021.6.17-19収録)
■無観客収録のようね。 客席を取り外してカメラが自由に動き回る。 しかも叙唱というより芝居に近い科白が時々入るの。 この二つでドイツ語の響きが耳に残る演劇的な舞台に仕上がっている。 自由度が有る為か、音響技術を最大限に生かした歌唱も十二分に聴かせてくれた。 満足よ。 
天井を被う布が森になり、サーカス団員のような悪魔たちが登場し、また照明の明暗で教会の中に居るようにもなる。 鹿の剥製が並ぶ、その遠くには指揮者が見える。
粗筋は知っているようで知らなかった。 三幕は魔弾を手にした猟師マックスが婚約者アガーテを撃ってしまい悲劇的な幕引きになる?、と思ったら違った! 隠者が登場し弾を外し悪魔の仕業を失敗させるの。 そして二人の結婚を許す・・。
隠者とは誰か? 彼の付添人は水の中で泳ぎまわりプラスチックゴミを収集している。 森なのに海を連想させる。 演出家は何を考えているのかしら? でも悲劇場面を深追いせず素直な舞台でサッパリ感があった。 楽しかったわよ。