■White Space.

■演出・振付・美術・出演:鈴木竜,音楽:平本正宏,衣装:武田久美子,出演:大宮大奨,安心院かな,上田舞香,河内優太郎,舞団:eltaninnエルタニン
■シアタートラム,2019.6.28-30
■舞台奥からダンサー5人が現れる時、これは?と驚いてしまった。 歩き方が素人丸出しだからである。 スモークも利用している登場場面はそれなりに考えるはずだが。 そして衣装をみて、これは?と再び驚いてしまった。 作業服を仕立て直したような衣装だったからである。 そして踊りだし・・、これは?と慄いてしまった。 動作や視線が日常で満たされていたからである。 リフティングもキレイに見えない。 スローモーションや静止状態も存在感がでていない。 これが演出なら逆張りで凄い!と感心しながら観てしまった。
舞台に置いてあった分解されたマネキンを組み立てたり、その一部を持ってダンサーの動きに合わせたりしていく。 しかし人形としての不思議や存在が感じられない。 単なるモノの一部だ。 これも演出なら再び凄いと思ってしまった。 飛行機の離着陸音らしき音楽と三原光の照明は率直に良かった。
帰途に配られたチラシを読む。 「この余白のない街(東京)で、人は人間でいられるのか?」を疑問コンセプトにしているらしい。 「生身の人間を認識できなくなっている」「アナログな身体表現でこころを持った有機的存在であることを再認識したい」。 なるほど・・。 しかし時代を少し遡り過ぎた感じだ。
*eltanin第1回公演作品
*劇場サイト、https://setagaya-pt.jp/performances/whitespace2019.html