■ビビを見た!

■原作:大海赫,台本・演出:松井周,出演:岡山天音,石橋静河,樹里咲穂ほか
■神奈川芸術劇場.大スタジオ,2019.7.3-15
■子供向けの本が原作らしい。 もちろん読んでいない。 粗筋も追わずに劇場へ出かけました。 最初ビビをヒビと読み誤ったので、この世に出現した罅(ひび)に驚くSF物語かなと思っていた。 少し当たりましたね。
主人公の盲目少年ホタルは不思議な声を聴いて目が見えるようになる。 同時に家族や町の人々が盲目になってしまう。 ビビとは角を持った少年の名前でした。 彼?は大怪獣と共に町にやってきたらしい。 町は破壊され多くの人が殺され傷ついてしまう。 不思議な声の言葉とおり7時間後に世界は元に戻りホタルは盲目の生活に帰っていく。
どことなく教訓染みた内容だがはっきりしない。 物語の一つ一つは理由を問うことができない。 不思議な事象はすべて突然やってくるからです。 でもガチガチ頭の私には何故かツマラナイ。
観終わってから面白さが分かってきました。 それは序幕と終幕の暗闇のお陰です。 暗闇では声や騒音の切れ味が鋭くなる。 己に心臓や胃が在るのを感じます。 盲目についていろいろ考えてしまいました。 話題になった遠近感の話などを。 逆に、ホタルが自身の眼で初めてみる見える世界が「何であるか?」を掴み取ったこともです。
*劇場サイト、https://www.kaat.jp/d/vivi