■FIELD フィールド

■振付:北尾亘,出演:Baobab
■吉祥寺シアター,2018.9.1-4
■スポーツを意識した舞台で始まります。 走る場面もありウォーミングアップをするアスリートを思い出させてくれる。 振付は静止を含め小刻で形も動きも平凡にみえます。
前半途中、ダンサーたちが靴を脱ぎ素足になった場面で雰囲気がガラリと変わりましたね。 <ダンサー>に変身したのを感じました。 しかも、農民ダンサーに見える! 機械化以前の農民を思い出してしまった。 17名のダンサーは20代前半ですが多くが稲作文化のDNAを持っているらしい。 「FIELD」には田畑の意味もある。 主宰者北尾亘が「あいさつ」で書いている。 「ダンサーとアスリートは何が違う?」と。 ダンサーたちを見た率直な答えとしてスニーカーを脱ぐか履くかでしょう。 
途中マイムが数場面入りますが面白くない。 でも天井の竹棒?や棒を繋いだ台でドラムを叩くのは流れに溶け込んでいました。 後半も靴を履いたり脱いだりしながら進むが、疲れが出始めてから見応えがでてきた。 慣れや疲労によりスニーカーの持つ鋭さが取れたのでしょう。 アスリートからストリートに戻った。
流れに統一感は有りますが印象が薄い。 意味が入る場面ではそれが伝わってこない、振付の展開が弱く奥行きが出ていない、などが考えられます。 元気なアスリートダンサーから農民ダンサーそしてストリートダンサーへの変遷は面白かった。
*Baobab第11回公演
*劇場サイト、http://www.musashino-culture.or.jp/k_theatre/eventinfo/2018/06/baobab.html