■山山

■作:松原俊太郎,演出:三浦基,美術:杉山至,出演:地点
■神奈川芸術劇場・中スタジオ,2018.6.6-16
■舞台の床がV字形でしかも客席側に低く傾き山・谷・山のようにみえる。 役者7人がその急斜面の山谷山を激しく動き回るの。 科白も7人が交互にラップ調で喋りまくり、集団で動き回るのでリズム感ある舞台になっている。
粗筋は目を通しただけなのでセリフに集中! 震災後に取り残された汚染物質の山に暮らす家族を描いているらしい。 夫婦とアメリカへ行こうとしている娘の三人かしら。 ロボットの話も出る。 社会性のあるストーリーにみえる。 でも発声や表情や動作で追っていくしかない。 観客の集中力が100分の長さに耐えられるか? 一度意識を外すと戻れなくて苦しい舞台になってしまう。 「・・チェーホフ、ベケット、イェリネク、「バードルビー」をモチーフにしているらしいがその余裕はない。
「声が聞こえるというのは凄いこと・・」。 作者が書いているとおりよ。 でも声はリズムを通過しないといけない。 この舞台の特徴だとおもう。 小林洋平の声は身体を通したリズムを持っていて良く聞こえた。 言葉の意味だけではなく意味背景もね。 役者のリズム感がより大事な舞台にみえる。 観客も感度をあげないとだめかな。
*劇場サイト、http://www.kaat.jp/d/yamayama