■ホフマン物語

■作曲:ジャック・オッフェンバック,指揮:セバスティアン・ルラン,演出:フィリップ・アルロー,衣装:アンドレア・ウーマン,出演:ディミトリー・コルチャック,レナ・ベルキナ,安井陽子,砂川涼子,横山恵子,トマス・コニエチュニー他,管弦楽:東京フィルハーモニー交響楽団
■新国立劇場・オペラパレス,2018.2.28-3.10
■新国でこの作品を観るのは初めてだから行く前から楽しみが膨らむわね。 そして幕が開き、いつもの無機質でカラフルな舞台美術は物語に合っていると直観できた。
一番に登場した議員リンドルのコニエチュニーが素晴らしい。 心臓まで届く声だわ。 悪魔メフィストの化身ね。 ホフマンとニクラウス役のコルチャックとベルキナも悪くないけど味が薄い。 二人は兄妹のように似すぎているから差異を出せたらもっと面白くなるはず。 サプライズはオランピアの安井陽子とアントニアの砂川涼子かしら。 特にアントニアの第3幕は最高。 アントニアの心の在りようが歌唱としてしっかり伝わってきた。 ダンスも素敵。
でも2幕オランピアと4幕ジュリエッタは合唱団員が動き過ぎて舞台に集中できない。 ホフマンと恋人の微妙な関係に入って行けない。 合唱団は立っているだけでも存在感は出るの。 寒色系から暖色系への舞台色の移行はとてもよかったど。
この作品は劇中劇のため夢のような人生の寂しさや喜びが感じられるかが大事。 今回は量の積み重ねでそれを獲得していた。 流石というかNNTTらしさがでていたわ。
*NNTTオペラ2017シーズン作品
*新国立劇場開場20周年記念公演
*劇場サイト、http://www.nntt.jac.go.jp/opera/performance/9_009640.html
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