■罪と罰

■振鋳:麿赤兒,鋳態:大駱駝艦
■新国立劇場・中劇場,2018.3.17-18
■中劇場のだだっ広い空間を巧く使っていたわね。 後方の回転するコロスが前方のダンスと均衡を保ち続けていたからよ。 回転が静寂なリズムを醸し出していた。 幾何学的な赤壁の緊張感がとても良い。 運動会や学芸会の様相に陥りそうになるとこのリズムが軌道修正してくれるの。 その場で手足をバタバタさせるより、ストロークの深い日常の動きやスローな動きの方が存在感が出ていた。 広い空間に対抗するためにはこの方が有効なのかもしれないわね。 例えば・・、ゆっくりと歩き静止する(罪と罰を背負う?)ダンサー、豚や魚の仮面と風船を持って歩き止まるダンサー、遠方で何かを探して走り回るダンサー等々。 音楽はいつもの通りブッキラボウであまり良くない。 でもドイツ歌唱はいつもの通り舞踏に合っていた。
大駱駝艦の持っているユーモラスが「罪と罰」のようなタイトルとどう折り合いを付けるかは楽しみだったの。 タイトルを見た時は少し不安になったけど。 「怯えつつも果敢に彼岸にジャンプ」したことは認める。 楽しかったわよ。
*NNTTダンス2017シーズン作品
*劇場サイト、http://www.nntt.jac.go.jp/dance/performance/33_009656.html
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