■棒しばり  ■喜撰

■出演:中村勘三郎,坂東三津五郎,坂東彌十郎ほか
■出演:坂東三津五郎,中村時蔵,坂東秀調ほか
(以上タイトル順のキャスト)
■東劇,2017.8.12-25(順に歌舞伎座で2004.4及び2013.6に収録)
■坂東三津五郎特集で二作品を選んだようだ。 彼は二年前60歳に届かず亡くなっている。 中村勘三郎も同じだ。 歌舞伎役者はなぜ早死にするのか? 仕事上の酒付き合いが避けられないのだろう。
「棒しばり」は酒を飲む楽しさが伝わってくる。 現代演劇は飲食場面があると何故シラケルのか? そこで現実に戻されてしまう。 観ていながら考えてしまった。 床迄の距離も影響しているらしい。 この作品も床にベタっと張り付きながら酒を飲む。 これだと現実に戻されることは少なくなる。 テーブルでの飲食ではこうはいかない。 劇的感動と飲食は反比例していることは確かだ。
「喜撰」といえば百人一首で初めに暗記してしまう歌として覚えている。 坂東三津五郎得意演目らしい。 喜撰法師と祇園茶汲み女お梶の掛け合い仕草は楽しい。 坊主共と庵に帰っていく場面では観ていても心が晴れ晴れしてくる。
*シネマ歌舞伎第23弾作品
*作品サイト、http://www.shochiku.co.jp/cinemakabuki/lineup/30/#sakuhin