■ハムレット

■原作:W・シェイクスピア,演出:L・ターナ,出演:B・カンバーバッチ
■日本橋東宝,2016.1.22-27
■休息を含めての4時間は見応えがあった。 そしてとても分かり易い。 ハムレット役ベネディクト・カンバーバッチがこの作品を若い人に広げたいと言っていた意気込みが感じられる。 
名言「生くべきか、死ぬべきか・・」のあとにハムレットの独白が続く。 それは死の恐怖である。 このような場面が数か所あった。 いつもは「簡略ハムレット」を観過ぎているせいか彼の心の中をジックリ堪能したのは久しぶりかもしれない。 また旅芸人も好きな場面だがたっぷりと見せてくれた。 ハムレットが近衛兵の赤い服を着るのも新鮮だが若い人向きの演出だろう。 ただし近衛兵の知識が無いので意味付けがあったのかもしれない。
しかし殺された父は強い。 ハムレットもレアティーズも父の仇が原動力に見えてしまった。 戦国時代だから当たり前かもしれないが、この力が舞台の隅々にまで広がっている。 そして演出家の好み(?)も至る所に感じられた。
*NTLナショナル・シアター・ライブ2016年作品
*主催者サイト、https://www.ntlive.jp/