■欲望という名の電車

■作:T・ウィリアムズ,演出:B・アンドリュース,出演:G・アンダーソン,B・フォスタ,V・カービ
■日本橋TOHOシネマズ,2015.3.6-11(イギリス,2014年作品)
■妹の安アパートの部屋は四方壁がありません。 観客がぐるっと取り囲んだその部屋は回り舞台で上演中は少しずつ動いています。 隠れるところがない。 全てを曝け出そうとしています。
面白さの原点を持っている作品です。 正気と狂気の境界線を描いているからです。 ブランチはこの線上を綱渡りしていけるか? 時代の要請はブランチを狂気にさせ医者に引き取らせるという終幕です。 綱から落ちてしまった。
はたして彼女は狂気的正気で線上を歩き切ったとみましたが、女として生きたい真摯な心はミッチに伝わったでしょうか。 映像ではよくわからない。 劇場で観たかったですね。 ニュオーリンズの蒸し暑さには浸かれなかったが記憶に残る一本となるに違いありません。
ところでブランチの着物はモネの「ラ・ジャポネーズ」を参考にしたのでしょうか? 紅葉と鶴の違いはありましたが赤色は彼女に似合っていました。
*NTLナショナル・シアター・ライヴ2015年作品
*映画comサイト、https://eiga.com/movie/81580/