■ハムレット

■作:W・シェイクスピア,演出:宮城聰,劇団:SPAC
■静岡芸術劇場,2015.2.16-3.12
■上演時間が110分。 でも主要場面間の繋がりが滑らかだったのでダイジェスト版のような感じはしなかった。 ハムレットの独白と狂気が明示的に分離され解説を聞いているようだったわ。 ハムレットの目的が言葉化され過ぎたのも一因ね。 周囲との笑いのある対話はグリコのオマケみたい。
そしてハムレットの存在感が抜きん出ていて他が霞んでしまっていた。 なんとか保ったのは敵対するクロディアスくらいかしら? 独白と狂気のハムレットと交通整理する叔父だけで成り立っている舞台ね。
終幕には沢山のチョコレートが天井から落ちてきてビックリ! 日本の敗戦を象徴しているみたい。 実は皆死んでしまった後に何故フォティンブラスが登場するのかということが今でも理解できないでいたの。 帰りに演出家の文章を読んだけどこのような解釈もあるんだ! でも疑問は解けない。
音楽は東南アジアを想像できて素敵だった。 衣装もね。 立てていた棺桶を横にするのは死の残像効果がある。 人形劇も御負ね。 仮面劇だけで十分。
*劇場サイト、https://spac.or.jp/au2014-sp2015/hamlet_2014